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「地震に備えて〜ローリングストック活用法〜鯖の缶詰篇」

先月、私の住んでいる大阪で大きな地震がありました。
阪神大震災でも大きな揺れは経験しましたが、 何度経験しても慣れることはありません。

一歳の娘を抱きしめ、揺れが収まるのをただじっと、待つあの時間。
時間の流れがいつもより重たく、ガタガタと揺れているのにもかかわらず、全ての生き物が息を潜めるせいか、静寂にすら感じました。

運命に身を委ねるしかないと覚悟するあの独特の時間は、ほんの一瞬で、命の大切さや日常のありがたさを再認識させてくれました。

揺れが収まり、夫も会社から待機命令が出て休みになったので、昼食を済ませた後に家族でスーパーに、水や食料品を買いに行くことにしました。
考えていることは皆同じで、飲料売り場の棚はすっからかんです。
水は諦めて非常食になるものを探すことにしました。
最初はインスタントカレーや即席麺を買おうかと思ったのですが、夫の「そんなものは非常事態に電気もガスも止まったら何の意味もないよ」という、気持ちの冷める一言でテンションが下がってしまい、気持ちを切り替えて缶詰売り場を物色することにしました。
缶詰ならそのままでも食べられるし、普段からよく使うので、無駄にならないと思ったからです。

 

缶詰

 

皆さんは「ローリングストック」という言葉を知っていますか。
乾パンなどの食べ慣れない長期保存食を多めに蓄えると、ついつい消費期限を切らしてしまいがちです。

それならば普段、食べている加工品や食材を多めにストックしておき、使った分だけ新たに買い足しておくことで、常に一定量の食材を家に備蓄する。
「ローリング=(消費して)回転させ」「ストック=備蓄する」という備蓄法です。

この方法であれば実際、災害時に日常に近い食事を取ることができ、それが心のストレス軽減につながるということで注目されています。

そこで、今回はたくさん買って期限が近づいてしまった缶詰などの食材を、どのように普段の食事に使用するか、私がよく食べている料理を例に挙げてご紹介したいと思います。

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まず、第一弾は「鯖缶」です。
最近は鯖缶ブームか、非常に種類も増えました。
水煮、醤油、味噌、そしてトマト煮…
炙ってくれている「炙り塩鯖」なんかもあります。
実は鯖缶は、日常で使う時短料理にとても便利なのです。

まずは「鯖の味噌煮ビビンパ」

(鯖の味噌煮缶+ナムル+キムチ+ゆで卵+ごま油+炒りごま)

見た目通りなのでレシピは不要ですね。
鯖の味噌煮缶がオススメです。キムチと絡むとまるで「コチュジャン」のような味わいになります。
ナムルは冷蔵庫の余った野菜をごま油と塩で和えるだけで十分です。ぜひ、残り物で試してください。

 

次は鯖の水煮を使います。

「鯖とたたききゅうりのパリパリ和え」

(鯖の水煮缶+たたききゅうり+塩昆布)

たたいたきゅうりと鯖の水煮缶、塩昆布を和えるだけです。水煮の汁もお好きなだけ入れてください。
お酢を少し入れるとさっぱりいただけます。
おつまみにも、夕飯の一品にもなる便利なおかずです。

最後は炙り鯖の塩焼き缶を使います。

「炙り塩鯖とオリーブオイルの冷やし素麺」

(炙り塩鯖缶+素麺+めんつゆ+大葉+オリーブオイル)

実はオリーブオイルは醤油や出汁に合うのです。
今回はお手軽に市販の麺つゆを使いました。
シンプルな素材しか使っていないので、できれば、グレードの高いオリーブオイルを使用されることをお勧めします。
今回は「アミューズ」という会社から発売されている「感動オリーブオイル」シリーズの「ディエボレ・ノッチェラーラ」を使用しました。

 

いかがでしょうか。

乾パンなどの長期保存食を家族全員分、揃えるのは大変です。
日常的に使う食材を大目にストックし、普段の食事に使用しながら買い足していく「ローリングストック」であれば、備えやすいのではないでしょうか。

 

今日もスーパーでの買い物のついでに缶詰に手が伸びます。

それは特別なことではなく、普段通りの光景です。

いつもと違うのは、無垢に笑う娘をあやしながら、

「何も起こらない」ことを祈っている私の心の内だけです。

 

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この記事のライター

こは村 こはる
こは村 こはる
ライオンのように強い母でいたい。でも、柔らかで、甘くて優しいお母さんでもいたい…そんなまるでポン・デ・ライオンのような心を持つ一児の母。なんの資格も持たない普通の主婦がお届けする、おもしろおかしい日々。
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