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奈川地区の文化や食に触れる!松本市主催のエコスクール【長野県松本市】

筆者が暮らす長野県松本市では、定期的に環境学習講座「エコスクール」が開催されます。
市民に、地域の自然に親しみ、環境への意識や関心を持ってもらうきっかけづくりを目的と
しているそうです。

年間を通して生物の観察や自然探索などさまざまな企画がありますが、
今回は、全国的にも貴重なワシやタカの渡りが見られる白樺峠での
ワシ・タカウォッチングに家族で参加しました。

天候による予定の変更など思わぬハプニングがありつつも、
とても有意義な学びの時間になったと思うので、その様子をお伝えします。

ワシ・タカウォッチングで白樺峠へ

ワシ・タカウォッチングは、エコスクールの中でも人気のイベントで、
今回も抽選があり、運よく当選して家族で参加することができました。

当日朝の天気が微妙で雨が降りそうだったのですが中止にはならず、
市役所から他の参加者の皆さんと講師の先生、市役所の職員の方と一緒に
マイクロバスに乗り込み、20名ほどで出発しました。

娘も遠足気分でご機嫌で、一緒に鳥の図鑑を見ながら行きました。

講師の先生は、長年信州野鳥の会で会長を務め、
奈川(ながわ)支所でも観光の仕事をしていた上條恒嗣さんという方で、
バスの中でも地元の名所や奈川地区について、
おすすめの蕎麦屋さんや旅館などたくさん教えてくれました。
地域で活躍されている方を講師としてお招きして、
色々な話が聞けるのもエコスクールの特徴です。

白樺峠から山道を歩いてたか見の広場へ

白樺峠に着くと、「渡り」が見られる「たか見の広場」までは、20分程山道を歩いて上ります。
一人がやっと通れる位の狭い道で、雨も降っていましたが、
緑が美しい山の中を歩くのは気持ちが良かったです。

山頂は霧が晴れていることを期待しながら登ったものの、
着いてみると景色は真っ白で、ほとんど何も見えませんでした。
今回のような悪天候の時は気流が乱れるので、ワシやタカは飛ばないそうです。

大きな鳥は見られませんでしたが、コガラやシジュウカラなどの小さな野鳥は
餌を食べに来ていたので沢山見られました。
娘は、持っていった鳥笛を吹いたら寄ってきたと喜んでいました。

普段は研究のため、常駐で鳥の観察をされている方もいるそうですが、
この日は悪天候で山を降りてしまっていました。

メインのワシ・タカが見られないのは残念でしたが、
帰りはキノコを採ったり、池を見たりして、白樺峠の自然を満喫できました。

チーズが有名な清水牧場へ

ワシ・タカが見られなかったので、予定を変更して、
講師の先生が急遽奈川にある清水牧場に連れて行ってくれました。

清水牧場は、標高1400〜1800mの広い牧場でブラウンスイス牛や羊を放牧しています。
春から夏にかけてアルプスの高地で放牧された牛のミルクを使って作られるチーズを
「アルパージュ」と呼びます。
この「アルパージュ」のスタイルにこだわって作られているのが清水牧場のチーズです。

こちらのチーズ工房で作られるチーズは全国的にも大変有名で、
首都圏のホテルやレストランなどとも取引があるそうです。

筆者もこちらの「山のチーズ」のファンで、一度牧場に行ってみたいと思っていたので、
思わぬ予定変更も嬉しく感じられました。

牧場は雨で見学できませんでしたが、チーズの購入と、
講師の方がお知り合いということで、特別に店内でお弁当を食べさせていただきました。

牧場の方からチーズや酪農についてのお話もお聞きできて、大変貴重な機会でした。

山のチーズは売り切れになっていたので、
牛乳と「クワルク」というフレッシュチーズを買いました。
牛乳は市販のものよりも味が濃厚で味わい深く、
クワルクは酸味があり、はちみつと一緒にパンに塗ると美味しかったです。

道の駅「ながわ山彩館」で特産品を購入

牧場の後も、本来は乗鞍観光センターに行く予定でしたが、
予定変更で「ながわ山彩館」という道の駅でお土産を見ました。
ここでは親子で生乳ソフトクリームを食べ、奈川の特産品である
「奈川そば」と山菜の水煮を買いました。

自然学習だけでなくお土産も沢山買えて大満足です。

帰りのバスでは、松本市のカエル調査で作られたカエルカードをもらったり、
市の職員の方から松本市の環境への取り組みについてのお話を伺ったりして、
楽しく帰路につきました。

帰宅後に郷土料理「とうじそば」と乳製品を味わう

帰宅後、夕飯は買ってきたそばと山菜で、奈川の郷土料理「とうじそば」を作りました。

「とうじそば」は、「とうじかご」と呼ばれる竹製の取っ手がついたカゴに入れたゆでそばを、
山菜やきのこ、鶏肉などを煮込んだ温かい汁につけて食べる料理です。
つゆの中でさっと温めるのでそばがのびにくく、最後まで美味しくたべられます。

我が家は、とうじかごが無いので、みそこしでそばを温めながら食べました。
家族で今日あった出来事を話しながら郷土料理を食べると、
今日の出来事がさらに楽しく感じられました。

地域の食や文化がもっと身近になるエコスクール

天候不良による予定の変更はありつつも、別の貴重な体験もあり、楽しいエコスクールでした。
娘も、今まで触れたことのない松本市の新しい魅力を感じたと思います。

松本市では他にも水辺の生き物や昆虫などの観察会、雷鳥を見に行くイベント、
自然体験やエコクラフトなど年間を通して様々な企画があります。

また娘とも参加して、自然に親しんだり、地域の魅力を発見できると良いなと思います。
皆様の自治体にもこうしたイベントの企画がありましたら、
ぜひ一度参加されてみるのもおすすめです。

 

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この記事のライター

奥牧双葉
奥牧双葉
長野県在住。一児の母。 製菓衛生師/只今、お菓子の企画・開発職として修業中。 これまでパティシエールとして働いてきた経験を活かし、大好きなお菓子作りや料理などを中心に、皆様に手作りの楽しさをお伝えしていきたいです。
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