ページ内を移動するためのリンクです。

「冬病夏治」、冬の冷え予防は夏にする!?

中医学には「冬病夏治(とうびょうかじ)」という言葉があります。「冬にかかりやすい病気は、夏の間にケアしておこう」という言葉です。冬にかかりやすい病の特徴は、冷えを原因とするものが多いそう。なので、夏の間に体を冷やさないようにすることがとっても大事になります。
暑いからといって安易に朝からガンガン冷たいお茶を飲み、お昼も氷がたっぷり入った飲み物を楽しみ、夜はキンキンに冷えたビールを堪能する。そんな毎日を送っていると、身体がだんだんだる〜〜〜くなったり食欲が無くなったりしませんか?

最近の日本の夏は、タイに3年住んだ私にとっても本当に暑いです。なんとか身体をクールダウンしたいところ。でも、「クールダウン=キンキンに冷えたもの」ではないのです。お腹を冷やさずに、クールダウンすることが大事。薬膳では身体をクールダウンしてくれる食材があると言われています。反対にポカポカ効果のある食材や、どちらでもない食材もあるとされています。これらの食材を自分の状態に合わせて上手に食べることがオススメ。夏はやっぱり身体に熱がこもりがちなので、クールダウン食材のお力を借りましょう。

【クールダウンが上手な食材】
●トマト ●キュウリ ●ゴーヤ ●豆腐 ●メロン ●キウイフルーツ ●スイカ ●バナナ ●ズッキーニ ●マンゴー ●こんにゃく ●緑豆 など

これらの食材をキンキンに冷やさずに、常温以上で食べることがお腹を冷やさずにクールダウンするコツ。クールダウン効果は、たとえ加熱しても持続すると言われています。我が家では、夏はトマトとキュウリが大活躍。息子が真っ赤な顔して学校から帰ると、まず、こんなおやつがお出迎え。

息子が帰宅する数十分前から冷蔵庫に出しておいたトマトときゅうり。きゅうりは軽く塩もみして、ちょっとお醤油をかける時もあります。キンキンに冷えたものを食べさせたり飲ませたりするのではなく、まずは食材のお力を借りて身体にこもった熱を上手にとろうというわけです。スイカもとってもオススメです。

ミントも大活躍しています。夏の時期のお茶は麦茶や緑茶がピッタリ。これらもクールダウンが上手だと言われているからです。我が家では、暑くなってくると緑茶にミントを入れてよく飲みます。温かい状態で飲んでも、結構スッキリします。暑い夏には、そのまま冷まして常温で飲むようにしてます。胃腸が弱い私は、冷たいものばかり飲んでいると一気に調子が悪くなってしまいます。特に、子どもの胃腸を冷やしすぎるとバテやすくなり、不調の原因になり兼ねません。夏バテになったり、秋や冬の不調を引きずる可能性もあります。

息子の水筒は、氷はほんのすこし入れるだけ。なるべく常温に近い飲み物を持たせています。
とはいっても、暑い夏。冷たいアイスや、かき氷などを食べる日だってもちろんあります。それを休みの日のお楽しみにしたり、ちょっとしたご褒美にしたりとメリハリをつけるように心がけています。

また、クーラーなどで一日中身体を冷やす方は、シャワーで済まさずにお風呂にきちんと入ることも大事です。面倒なら足湯だけでもオススメです。その日の冷えはその日のうちにケアするように心がけることも秋冬に不調をなるべく少なくして過ごすコツになります。

暑いからといって、安易に冷た〜〜〜い物で胃腸を冷やしすぎたり、クーラーをガンガンにかけないようにくれぐれも気をつけていただきたいです。夏を制するものは、秋冬に楽になるはず!?です。

Share

この記事のライター

柴口実菜子
柴口実菜子
予防医学食養生士/薬膳食療法専門指導士/和学薬膳®︎博士。元グラフィックデザイナー。1児の母。ドイツ・タイでの生活から、自分でできる体調管理の大切さを痛感。マクロビオティック、薬膳を学ぶ。オトナ&コドモのカラダにやさしく、おいしく、カンタンな食を日々追及中。
  • Instagram
このライターの記事を読む