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風邪の日に食べたくなるピェンロー鍋

夫が会社から嬉しくないお土産を持って帰ってきました。
主婦が1番持ち帰って欲しくないもの「風邪」です。

引き始めの頃に「伝染されてたまるか…」と思った私は、「マスク、ここにあるよ!」と何度もマスクをすることを促しましたが、「大丈夫!ありがとうね!」とゲホゲホと咳き込む夫に笑顔で返事されました。
典型的な「昭和の男の中の男」である夫はどんなに咳き込んでも「風邪をひいた」と認めたくないようです。
そのせいで私の予防も虚しく、しっかり私と娘に感染してしまいました。

一家全員、風邪で寝込む。そんな日でも主婦だけはやらなければならない仕事がありますよね。
そう、「今日は何食べよう?」です。

具合が悪いので外出はしたくない。
体が温まるものが食べたい。
胃に優しいものが食べたい。

その条件を満たすピッタリのメニューがありました。
その名も「ピェンロー鍋」

舞台芸術家の妹尾河童さんがエッセイで紹介したことで有名な鍋になりました。
本来は干し椎茸で出汁をとったスープで、鶏肉、豚肉、白菜を炊いて食べる鍋なのですが、私は鶏肉よりも豚肉の薄切り肉を常備していることが多いのです。

なので、今日は鶏肉抜きの「簡易版ピェンロー鍋」をご紹介します。

わざわざ言わなくてももうお分かりかと思いますが…
今回もあっという間に作れてしまいますのでどうぞ最後まで居眠りせずに読んでください。

 

〜材料〜
スライスされた干し椎茸・・・5g(乾燥の状態で)
鶏がらスープ・・・大さじ1杯半
水・・・600CC
薄切りの豚バラ肉(肩ロースやバラがおすすめ)・・・250gほど
白菜・・・大きいものなら1/4個程度
春雨・・・60g(乾燥の状態で)
ごま油・・・大さじ2以上をお好みで
塩・・・適量
※鶏肉抜きのレシピなので鶏ガラスープを入れています。

■作り方

1.白菜を細切りに、豚バラ肉は大きめの一口大に切ります。ボウルに春雨を入れて沸騰させたお湯を入れ、3分ほどおいて戻します。

2.鍋にスライス干し椎茸と水を入れて沸騰させます。干し椎茸が柔らかくなったら鶏がらスープを入れてください。

3.細切りにした白菜の硬い部分を入れます。ここでごま油を大さじ1杯程度入れて蓋をし、白菜がトロトロになるまで10分ほど煮てください。
トロトロになれば豚肉、戻した春雨を入れて残りの白菜(葉の部分)を入れてください。

蓋をして白菜に火が通ったら残りのごま油をまわしかけて完成です。
※味が薄いように感じたら塩を入れて調整してください。

まずここで言い訳をさせてください。

本来の作り方とあまりにも違うこと、そして干し椎茸を水でゆっくり時間をかけて戻して旨味を引き出すことなく、いきなりお湯でふやかそうとしていることを・・・

 

「え、だって風邪引いてるやん?
しんどいのに事前に干し椎茸とか戻さへんやん?
鶏肉をぶつ切りに切るのもメンドクサイヤン?

だって、ワタシ、
風邪引いてんねん〜!!

 

気を取り直してもう一度「ピェンロー鍋」の良さを語りたいと思います。
白菜がトロトロに煮込まれて食べやすく、ごま油の香りで食欲がない日でも無理をせずに食べられます。
白菜には風邪のときに摂取したいビタミンCがたくさん入っていますし、ビタミンCは水溶性なのでスープごと食べられる鍋にはぴったりの食材です。
豚肉は免疫力を高めるといわれているビタミンB1が豊富なので風邪で体力が落ちてしまったときに食べたくなります。

白菜と豚肉の栄養がいっぱい溶け込んだスープを飲んで身体の芯から温まると、心まで温まってきました。
言葉を覚え始めた娘が私の顔を覗き込んで「オイシーネ〜!?」と言います。

娘の拙いおしゃべりで夫の心も温まったようで、「風邪…伝染してごめんね?次はマスクします。」と反省の弁を述べていました。
頑なな昭和の男の心までほぐす「ピェンロー鍋」。
寒い冬の日にぜひ、お試しください。

 

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この記事のライター

こは村 こはる
こは村 こはる
ライオンのように強い母でいたい。でも、柔らかで、甘くて優しいお母さんでもいたい…そんなまるでポン・デ・ライオンのような心を持つ一児の母。なんの資格も持たない普通の主婦がお届けする、おもしろおかしい日々。
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