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もうすぐ新茶の季節 宇治茶のおいしさのヒミツに迫りました お茶を使ったレシピも!

花々が見ごろを迎え、新茶の季節が近づいてきました。
ことしもおいしいお茶を飲むのが楽しみだという人も多いのではないでしょうか?
静岡茶、狭山茶と並ぶ「日本三大茶」の一つである宇治茶の産地、京都府宇治市を訪れ、
宇治茶のおいしさの秘密を学んできました。

緑茶、紅茶、ウーロン茶 ぜーんぶ同じ植物から生まれた仲間

お茶といえば、緑茶、紅茶、ウーロン茶など様々な種類がありますが、
実はこれらはすべて同じ「チャ」という植物の葉から作られています。
茶葉の発酵の仕方の違いによって、味わいや風味が大きく変わるのです。

宇治茶も含め日本人にとってなじみの深い緑茶は、
発酵を全く行わないで作られるため「不発酵茶」と呼ばれています。
摘んでからすぐに加熱して葉の成分の変化を止めることで、
綺麗な緑色の見た目を保ちます。

一方、ウーロン茶や紅茶は茶葉の発酵を進めることで作られます。
発酵の度合いが大きい紅茶のほうが赤色の色素を多く持ち、深い色合いになるのです。

意外なほど奥深い茶の世界、
発酵の仕方によって味が変わるなら、育った場所の違いも味に大きな影響を与えそうです。

宇治茶のおいしさの秘密は気候にあり

宇治では鎌倉時代に本格的な茶の栽培が始まったといわれています。
京の都に近い宇治のお茶は、
豊臣秀吉や徳川家康といった名将軍、茶の湯を確立した千利休に愛され、
宇治は国内有数の茶の産地になりました。

宇治のお茶がおいしいといわれる理由は、その風土や気候にあります。
まず、宇治は年間の降水量が1500ミリ以上と比較的多く、
砂の混ざった水はけのよい土壌でお茶作りに適していました。

また、傾斜が大きく日中と夜との寒暖差が大きい気候も、茶作りの強みになっていました。
茶の新芽の大敵といえば、春先に増える遅霜ですが、
昼夜の気温差によって発生する川霧が、霜を防ぐ天然のベールの役割をしてくれるのです。

さらに、宇治では玉露や碾茶(抹茶)となる茶葉を栽培するために
「覆下(おおいした)栽培」と呼ばれる手法が取られます。
茶摘み前の一定期間、よしずやわら、寒冷紗を使って茶葉を覆い、
日光が当たらないようにするのです。
日光を遮ることで、茶葉の旨味成分・テアニンは渋み成分である
カテキンに変化せずに残ります。
また、日光が減ると茶葉は光合成を維持させようと、
葉緑素を増加させて、より鮮やかな緑色になります。
こうして、色合いも旨味も濃いお茶が出来上がるのです。

 

抹茶を使ったレシピに挑戦

宇治駅周辺では宇治茶そのものを味わえる茶店があるほか、
宇治茶を使った茶そばやラーメン、餃子、ソフトクリームなど
様々なグルメを楽しめるお店がたくさん並びます。

 

私もお土産に買った宇治茶を使って「春巻き作り」に挑戦してみました。

【材料】

・宇治茶       小さじ3

・春巻きの皮      5

・大葉         5

・ピザ用チーズ     60g

・サラダ油      適量

・塩         少々

【作り方】

◆下準備 春巻きの皮を半分に切る。大葉を縦に半分に切る。

①春巻きの皮に宇治茶を振りかけて広げる。

②①に大葉とピザ用チーズを乗せて、くるくると巻く。

③約180度の油で②をこんがりときつね色になるまで揚げる。

④塩を少々振りかけて、完成。

一口ほおばれば、ほんのりとお茶の香りが広がる春巻きができあがりました。

新茶の季節、宇治の茶の魅力を存分に味わうのはいかがでしょうか?

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この記事のライター

片山美紀
片山美紀
薬膳マイスターや気象予報士の資格を活かして、季節の楽しみや旬の食材を取り入れた料理を紹介します。缶詰など防災用に備蓄している食品を活かして作るレシピも研究中です。
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