作る
2022.11.16
希少な高級食材フィンガーライムとの出会い
皆さんは、フィンガーライムという果物を知っていますか?
フィンガーライムとは、オーストラリアが原産の柑橘類で、粒状の果肉や食感から「キャビアライム」「フルーツキャビア」とも呼ばれています。まだ世界的にも栽培量が少なく、1キロ10,000~20,000円もの値段が付く高級食材で、主に高級レストランやバーなどで使われています。
今回は、そんな貴重な食材をTwitterからのご縁でプレゼントして頂く機会を得たので、ぜひ皆様にもご紹介したいと思います。
百貨店で高級フルーツを扱う八百屋兼バイヤーの光さんと、国内ではまだ珍しいフィンガーライムの栽培や普及活動をしているいろどりファームさんがコラボした素敵なプレゼント企画。筆者は、5人しかいない当選者として選ばれたので、しっかりレポートさせて頂きます。
当選からほどなくして、いろどりファームさんから完熟したフィンガーライムが到着。まず驚いたのは、その種類の多さ。大きさや色も様々で、こんなに種類があるんだ!と思いました。触ると外皮はしっかりとして固く、質感は柑橘類と感じますが、初めてみる珍しい形状、確かに名前の通り指の形に似ています。
丁寧な手書きメッセージや、一つ一つに品種名を貼ってくれている心遣いが嬉しい。
それぞれの種類について自分でもざっくり調べてみると、品種により中身の色にも違いがある事が分かりました。どれから食べてみようか迷い、最初は、フィンガーライムの品種の中でも人気があるとされる『バイロンサンライズ』から試してみました。こちらはレモンに似た穏やかな酸味と、鮮やかな赤い果肉が特徴です。
筆者も、この時がフィンガーライム初挑戦。切ると、中から粒状の果肉がむくむくと湧き出し、爽やかな強い香りが広がります。果汁は粒の中に閉じ込められているので、全く出てきません。普通のレモンやライムなどの柑橘類と違うのは、香りの中に山椒などに似たスパイシーさがある事。これは、お料理などの良いアクセントになってくれそうです。
この時は、美しい赤色を生かしてカルパッチョに。爽やかなフィンガーライムの香りとプチプチ弾ける食感は、魚介類ととても相性が良いです。
次に試したのは『ワチョップ』という品種。こちらは、果肉が透明で、バイロンサンライズよりも酸味やスパイシーさが少なく、マイルドに感じます。
今度は、お菓子に使いたいと思い、通常のライムと合わせてチーズケーキにしてみる事にしました。ライム果汁を加えたレアチーズケーキの上にライムゼリーを流し、そこにフィンガーライムを加えます。口に入れると果肉が弾けて爽やかさが広がり、とても面白いケーキができました。
ピンクの果肉が可愛らしい『エマ』は、ドリンクにしてみました。
筆者の好きな果実酢ソーダに、ぶどうとミントを加えて流行りのノンアルコールカクテル風。フィンガーライムがお洒落なアクセントになってくれます。食べ比べてみると、赤系のフィンガーライムの方がスパイシーな香りが強いのかなという印象です。
最後は、一番大きな果実の『テイスティグリーン』こちらは、黄色がかった透明な果肉で、酸味は少なくまろやか。いろどりファームさんおすすめのハニートーストにして食べてみました。弾けるはちみつレモンのようなイメージで、はちみつとも好相性です。鮮やかなグリーンの皮も特徴的。
フィンガーライムは栽培が難しく、気候条件などもあってまだまだ希少な果物ですが、近年、国内でも生産に乗り出す農家さんも出てきたり、家庭菜園での苗木の人気も高まるなど、徐々に認知は上がってきている様子です。
次世代の農業の可能性や、飲食店での新しい食材としても注目のフィンガーライム。もっと皆さんにどんなものか知って頂き、ぜひ食べてみて欲しいです。
フィンガーライムに興味がある、食べてみたいという方は、ぜひこちらのアカウントもチェックしてみて下さい!
光~八百屋のお兄さん21年目突入~https://twitter.com/kouchan8686
Irodori farm 🌳//suu👩🌾 https://twitter.com/su__gom88
この記事のライター
- 奥牧双葉
- 長野県在住。一児の母。 製菓衛生師/只今、お菓子の企画・開発職として修業中。 これまでパティシエールとして働いてきた経験を活かし、大好きなお菓子作りや料理などを中心に、皆様に手作りの楽しさをお伝えしていきたいです。