ページ内を移動するためのリンクです。

身近なフードロス問題への取り組み とうもろこしの活用

筆者が登録してお菓子の製造などに使っているシェアキッチンでは、地場産の規格外野菜の活用などにも取り組んでおり、とうもろこしの皮むき作業を手伝わせて頂く機会などもあったので、その様子をレポートします。

シェアキッチンのグループラインに入ったヘルプ要請。写真には、大量の規格外とうもろこしの山が!こちらのとうもろこしの皮をむくのが今回の仕事です。

皮をむいたとうもろこしは、鮮度や甘味が落ちないうちに蒸して実を外し、すぐに冷凍する必要があるので作業はスピード勝負になります。シェアキッチン運営の方と、トウモロコシの山の中に座り込んでひたすら皮むき作業。番重が一杯になったらスチームコンベクションオーブンの所まで運んでスチーム機能を使って蒸し上げます。

筆者がむいたとうもろこしの皮の山!今回手伝いに行けたのは一日だけでしたが、とうもろこしの収穫時期には、これが連日続く時もあります。

シェアキッチン運営の山田さんは、元々地域おこし協力隊として朝日村にやって来た経緯もあり、本業のヤマメ養殖の傍ら、地元農家さんや村役場からの相談にも乗るなど様々な地域活動に取り組んでいます。今回も、地元のとうもろこし農家さんから規格外野菜の活用について相談されたのがきっかけで、加工を始めたとのこと。朝日村産のとうもろこしは、とても甘くて品質が良く、規格外とはいっても味は充分に美味しいので、何とか上手く活用していきたいとの想いも伺いました。加工したとうもろこしをコーンポタージュにして村役場のイベントでも出したりするそうですが、甘くてとても評判が良いそうです。

わけて頂いた冷凍とうもろこしを使ってポタージュを作ってみました。コーンポタージュ大好きな娘も甘くて美味しいと大喜びでした。
 

地産地消のお菓子作りをしたいと思っている筆者も、規格外野菜の活用には以前から関心があったものの、実際作業する側に回ると改めて規格外野菜を取り巻く様々な問題も実感しました。

・いつ規格外野菜が出てくるか分からず、供給が安定しない。
・いざ出てきても量も大量で加工するにも作業が追いつかない。また、加工しても商品化などその先の活用法が決まっていないケースも多い。
・販売するにも輸送など流通にもコストがかかり、市場に出ても売れない、売れても市場の適正価格が崩れる等の経済的な問題も絡む。

立場による捉え方の違いなどもあり、様々な難しい問題を抱えている規格外野菜の活用・フードロス問題ですが、実際に現場にも関わりながら、自分には何ができるかこれからも考えていきたいと思います。

Share

この記事のライター

奥牧双葉
奥牧双葉
長野県在住。一児の母。 製菓衛生師/只今、お菓子の企画・開発職として修業中。 これまでパティシエールとして働いてきた経験を活かし、大好きなお菓子作りや料理などを中心に、皆様に手作りの楽しさをお伝えしていきたいです。
このライターの記事を読む