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未来食にチャレンジ ”虫パン”を作ってみませんか?

「蒸しパン」ではなく「虫パン」って何?

ふわっふわの食感に、ほんのり甘くて優しい気分になれる蒸しパン。誰もが一度は食べたことがある、お馴染みの菓子パンですよね。チョコレートや抹茶などを生地に練り込むだけで簡単にアレンジできますが、今回チャレンジしたのは「虫味」です蒸しパンならぬ「虫パン」ができあがりました。

「虫味」として生地に加えたのは「コオロギパウダー」です。少し苦手な方もいるかもしれませんが、コオロギはいま「未来のタンパク源」として注目されていて、最近は大手のコンビニなどでもコオロギを使用したチョコレートやせんべい、クッキーなどが発売されています。

 

 

地球にやさしい 未来のタンパク源コオロギ

世の中にはたくさんの美味しい食べ物が溢れているのに、どうしていまコオロギなのでしょうか。その理由の一つは、地球温暖化です。地球温暖化を進行させる原因は、二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスだといわれています。温室効果ガスは車や飛行機などから排出されるだけでなく、牛などの家畜のげっぷからも多く出ます。中でも牛のげっぷから出るメタンの量は1日に約300ℓ(体重が約600㎏の牛の場合)にもなるといわれています。

しかし、お肉を全く食べない食生活を送ることは難しく、私たち人間はタンパク質を摂らなければ健康を維持できません。そこで注目されたのがコオロギです。乾燥したコオロギのパウダー100g当たりに含まれるタンパク質は60.0gで、牛肉や豚肉の2倍以上です。高タンパクなうえに、育てるために広大な農地は必要ありません。牛や豚、鶏などの家畜に比べてエサの量もごく少量に抑えられ、もちろん温室効果ガスの排出量も減らせます。栄養価が非常に高く、環境への負荷も少ないため、コオロギは「未来のタンパク源」として期待されているのです。

ホットケーキミックスで手軽に「虫パン」に挑戦

さすがにコオロギの形のまま食べることには抵抗がありますが、乾燥させて細かく砕いたパウダーなら試しやすいと思い立ち作ってみたのが、コオロギの虫パンです。なるべく手軽に作れるようにホットケーキミックスを使って挑戦してみました。

 

【材料】

  • ホットケーキミックス     150
  • コオロギパウダー     大さじ1
  • 卵              1
  • 砂糖          大さじ2
  • 牛乳             80ml
  • バター              20

 

【作り方】

①ボウルに卵を割って、溶きほぐす。

 

②砂糖、牛乳、バター、ホットケーキミックスを加えて混ぜる。粉っぽさがなくなるまでよく混ぜ合わせる。

③コオロギパウダーを加える。

④耐熱容器にカップを敷いて、そこへ生地を流し入れる。膨らむため目安はカップの6分目。

⑤電子レンジで約3分(500W)加熱する。※加熱しすぎると生地が固くなるため要注意。

⑥竹串を刺してみて、生地が付かなければできあがり。

ほんのりとコオロギの香ばしさを感じる甘い虫パンができあがりました。コオロギパウダーの量はお好みで調整してください。蒸しパンのほかにも、クッキーなどの焼き菓子やお好み焼きなどにも利用できそうです。地球の未来について話しながら、お子さんと一緒に自由研究として挑戦してみるのもおすすめです。

 

 

参考:農業・食品産業技術総合研究機構『農研機構ガイドコミック』

   無印良品 「コオロギが地球を救う?」

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この記事のライター

片山美紀
片山美紀
薬膳マイスターや気象予報士の資格を活かして、季節の楽しみや旬の食材を取り入れた料理を紹介します。缶詰など防災用に備蓄している食品を活かして作るレシピも研究中です。
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