ページ内を移動するためのリンクです。

一夜干し作ってみました!

ある日のことです。
トーク番組を見ていると若手の人気女優が『自宅のベランダで干物を作っている』と話していました。
『やはりか…』私は妙に納得しました。

いい女=発酵食品が好き=故に自家製が好き

常日頃、いい女にはこの法則が当てはまると思っていましたが、女優の発言を聞いてまた確信が持てました。
いい女というものは、毎日ヨーグルトを食べるためにヨーグルトメーカーを購入したり、無印良品の保存容器でぬか床をこさえたり、そしてベランダでバジルやらパセリやら、なにかとハーブを育てたがるものです。

ぬか漬け、梅酒、果実酢、干し大根、そして自家製ハーブ…
私も大阪のいい女代表として数々の自家製食品を作ってはきましたが、『干物』に手を出したことはありませんでした。

このままでは、歳下の女優に負けます。
女優に顔と身長と品の良さで負けるのは仕方ないとしても自家製のレパートリーだけは譲れません。

『ああ!作らなきゃ…!ひ、干物!』

私は一目散にスーパーへ出かけました。
この日はラッキーなことに高級魚の『金目鯛』と珍しい『飛魚』が激安でした。

早速どちらも購入してはじめての干物作りにチャレンジしました。
※魚はスーパーの調理場の方に頼んで開きにしてもらいました。

それでは飛魚から調理しましょう。

開いた魚を塩水に漬けるのですが、一夜干しの塩分濃度は海水と同じ3.5%が適量だという説もあれば、10%〜13%のほうが作りやすいという人もいます。幅が広くてちょっと驚きました。飛魚は脂の少ない魚なので塩分が入りにくいことから私は500ccの水に対して10%の50gで塩水を作りました。

小鉢山盛りいっぱいです。

塩水を作ったらポリ袋にいれて1時間ほどつけます。
その後、ポリ袋から出して軽く水洗いし、魚の水分を拭き取ってから干します。

さあ、あとはザルに並べて干すだけ…

 

と思いきや、ベランダに猫と虫が襲来!!
昆虫と哺乳類が魚類をめちゃくちゃ狙っています!!

ね、猫に、私の飛魚が持っていかれてしまう〜!

 

どうしたものかとネットを検索すると、そもそも夏の暑い日に外で魚を干すのは腐る可能性もあるのでやめたほうがいいとのこと。
『一夜干し』と呼ぶだけあって冷たい風の吹く晩〜朝方にかけて干すのが美味しく作れるコツなんだそうです。
危ない、危ない。そもそもが間違っていましたよ!

飛魚は室内に移動させましょう。
夏場に干物を作りたいときは、なんと室内で扇風機に当てればいいんですって!

これは簡単!
これで猫の襲来に怯えずに干物が作れますね。
扇風機に当てる場合は一晩かかりません。
魚の分厚さにもよりますが2〜3時間、扇風機の風に当てれば完成します。

完成で〜す!

焼いてみました。

おお!美味しいです。すごく美味しい!
自分好みの塩加減で肉厚もしっかり!
やっぱり塩焼きと違って一夜干しは旨味が凝縮されていますね。夫も娘も無心でかぶりついて食べてくれました。

別の日に金目鯛も干してみました。

涼しい日だったので夕暮れから二階のベランダで干します。
猫に狙われなくても済むように専用のネットを購入しました。
かなり大きい金目鯛だったので一晩しっかり干しました。

こちらも肉厚で食べ応えがあって美味しかったです!
今回、干物を自家製してみて気づいたメリットがいくつかありました。

・好みの塩加減にできる。
  →子供のいる家庭ではなるべく薄味に仕上げたいですよね。
・あまり市販されていない魚の一夜干しを作れる。
  →私の娘が『かます』が好きなのですが、なかなか市販されていないので自分で作れるのは便利!
・たくさん作って冷凍しておけば日持ちする。
  →魚が安く手に入った時の美味しい保存方法No. 1です。

まさにいいことずくめでした。
体験してみて干物作りというのは奥の深い世界だな〜と思いました。
魚の重量だけでなく脂ののりかた、その日の天気や風のある、なしで塩加減や干す時間を調整したりするのですね。
『干物名人』と呼ばれる人がいることも納得です。
干物作りは手間ひまはかかりましたが、ものすごい達成感がありました。

『ああ、また一つ自家製レパートリーが増えたわ…いい女をキープするのも、簡単じゃないわね…!』なんて思いながら金目鯛にかぶりつきました。

 

Share

この記事のライター

こは村 こはる
こは村 こはる
ライオンのように強い母でいたい。でも、柔らかで、甘くて優しいお母さんでもいたい…そんなまるでポン・デ・ライオンのような心を持つ一児の母。なんの資格も持たない普通の主婦がお届けする、おもしろおかしい日々。
このライターの記事を読む