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四日市ばんこ祭りと器選び。

みなさん、萬古(ばんこ)焼をご存知でしょうか?
あまり耳にしたことがないかもしれませんが、例えば、イイホシユミコさんの急須というともしかしたらわかる方もいるかもしれません。黒くて無駄のない形のイイホシユミコさんの急須。あれ、萬古焼です。萬古焼は、吸水性が低いため何度入れてもお茶の匂いがつきにくく、どんなお茶を入れても毎回美味しくいただけるそうなんです。最近よく見る4th-marketさんも機能的でおしゃれな萬古焼のテーブルウェアブランドです。

三重県四日市がその発祥の地である萬古焼。調理用具にもなる耐熱・耐火のうつわ。最大の特徴は熱や直火に耐え得る土の性質にあり、土鍋については国内の約80%のシェアを占めるといわれているそうです。そんな萬古焼が集まる陶器市、「四日市ばんこ祭り」が毎年5月の第2土日の2日間、三重県四日市市で開催されています。四日市に住んでもうすぐ3年。我が家から歩いていける距離だったので、5月11日、12日と散歩もかねて家族で初めて参戦してきました。

屋台も登場し、まさに「お祭り」。萬古神社の周りがメイン会場となり、約40の卸問屋や窯元の白い特設テントが所狭しと並んでいました。販売される萬古焼は、食器、植木鉢、土鍋、急須などで、3〜7割引で買えるものもあるそうで、すでに沢山の人!自ずとテンションが上がります!先ずはどんなお店が出店しているのか物色します。私の萬古焼の今までのイメージは機能的で丈夫な急須と土鍋。まさに写真のような感じ。実家にあります。

どんどん歩いていくと、オシャレなお店が続々と登場します。この時点で、息子は配偶者に任せ、私の一人旅状態に。いろんな萬古焼やステキなお皿たちに目移りしまくりです。

キレイにディスプレイされたお皿たちがある一方で、数百円で売られているお皿たちも!ここから発掘するのもなかなか楽しそうだな、とワクワクする私。みなさん、目は真剣。あれがいいだの、これがいいだの、という声があちこちから聞こえてきます。
そのころ私の頭の中は我が家の食器で頭がいっぱい。収納できる場所は限られているので勢いで買わないことが大切。経験上、太陽のもとの買い物は気分が開放的になりがちでかなり危険。理性を失わず、ゆっくり吟味しお皿を選ぶべし、です。

息子は退屈してるんだろうな、と考えていたのですが、、、、、。母がお皿選びに夢中になっている間、息子は屋台に心を鷲掴みにされていました。昔、男性は本能的に狩人である、というような記事を読んだことがあるのですが、狩人の血が騒ぐのか射的を見ると抗えない息子。稀に見る集中力を発揮しておりました。


小腹が空いたら、屋台でたこ焼き食べたり、きゅうり食べたり、ベビーカステラをつまんだり(これがめちゃめちゃ美味しかった)本当にお祭り気分。子供も退屈しないので助かりました。

さて、肝心のお皿の買い物ですが、結局1日目は何も買わずに撤退。2日目の終わりごろに一人でまた参戦し、片付けが始まっているその横でじっくり選ぶ私。日も暮れ始めています。昔からなのですが、沢山の人がごった返している場所ではちゃんと選べないので、バーゲンでもいつも終わりかけに行くのが私流。残りも少ないし、みなさんの熱気もダウンしており、平常心で物と向き合うことができます。バーゲンでないものを買うこともしばしばですが・・・・

私が選んだお皿は、こちら!煎茶用や中国茶に使う小さなお茶飲みと、緊張感に溢れた佇まいのまるで銅のような四角いお皿。

岡井翼さんという作家さんの作品です。本人も店頭にいらっしゃって、とっても気さくな方でした。どの作品もとっても佇まいが美しく、絵になるものばかり。

四角いお皿はちょっとしたお菓子を乗せるのに良さそうです。早速、細々と開催している自宅薬膳講座にて使っています!参加者の方もこの茶器でお出しすると喜んでくれます。気に入った食器で日々のちょっとした時間を楽しむのはなんとも贅沢。

ステキな食器にお気に入りの美味しいお茶やお菓子をいただくだけで、少しだけ贅沢で特別な時間に早変わり。歳を重ねてようやく私もそんな時間を楽しめるように。息子もちょっとかしこまって飲んでくれたり。たかが食器。されど食器。お料理の時間を楽しみに変え、お茶の時間をちょっとランクアップしてくれたりと奥が深いです。
初めて参加したばんこ祭り。家族で楽しんだ一日になりました。

岡井さんのFacebookがこちらです。
https://www.facebook.com/okai.tsubasa/

【四日市ばんこ祭り】
日程:毎年5月の第2土日の2日間開催
場所:萬古神社周辺
住所:三重県四日市市陶栄町3−21
電車でのアクセス:近鉄川原町駅 徒歩5分
車でのアクセス:
東名阪四日市東インターより約15分
東名阪四日市インターより約25分
湾岸見みえ川越インターより約25分

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この記事のライター

柴口実菜子
柴口実菜子
予防医学食養生士/薬膳食療法専門指導士/和学薬膳®︎博士。元グラフィックデザイナー。1児の母。ドイツ・タイでの生活から、自分でできる体調管理の大切さを痛感。マクロビオティック、薬膳を学ぶ。オトナ&コドモのカラダにやさしく、おいしく、カンタンな食を日々追及中。
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