作る
2017.11.4
白きくらげ入り野菜ポタージュで、秋をキレイ&元気に過ごそう!
日一日と秋が深まる今日この頃。寒さがだんだんと身にしみてきました。
秋が深まる晩秋は、まだ暑さの残る初秋とはまた違った食べ物をオススメするのが薬膳ワールド。秋のテーマカラーである「白」は変わらないのですが、そこに「辛味」がプラスされます。晩秋は、同じ白でも「白くて辛い食材」!!
ここでいう「辛味」は、スパイスなどのそれではなく、食材そのものがもつ「辛味」。 ニンニク、生姜、白ネギ、日本酒などが代表選手。 寒さを飛ばす食材なので、ゾクゾクする風邪のひきはじめにも活躍してくれます。
しかし、乾燥はどんどん進むので、初秋の「白くて辛くない食材」(山芋・白きくらげ・豆腐・豆乳・白菜・大根・梨・レンコン・白ごまなど)ももちろん外せません。「白の辛くない&辛い食材」をダブルで食べるのをオススメします!
潤いのイチオシ食材は、乾燥白きくらげ。みなさん、白きくらげご存知ですか?
体を内側から潤しキレイにしてくれる素敵な食材。その実力は半端なく、楊貴妃や西太后も愛したとか。清時代には、天然のものしか存在せず、とても高価だったため宮中でしか食べれなかったそうです。それが!!人工栽培が可能になり、今や一般人にだって気軽に手に入れられるお値段に。宮廷のご婦人たちが美容のために愛した白きくらげ、私たちが愛さない手はない!
でも、この白きくらげ、「どうやって食べるの?」とよく聞かれるんです。
デザートとして食べるのが一般的ですが、私のオススメは、野菜のポタージュスープ。
しかも、このポタージュ、油、コンソメなどを調理に一切使いません。重ね煮をすることで野菜の甘みを最大限に引き出し、味付けはお塩と胡椒だけ。秋のダブル白食材もたっぷり。
さらに、野菜だったら何をメインにしても大丈夫。今回は美味しいカボチャをいただいていたので、カボチャメインで。分量などは、ザックリ。冷蔵庫の整理にもなるので、そのときの冷蔵庫の内容で調整していただければと思います。
注意していただきたいのは、いくらキレイ担当だからといって、やたらめったら白キクラゲを食べないこと。食べ過ぎると逆に体調が悪くなったりするので、バランスよく食べてください。(一日の目安は15g~30gとされてます。)
まず、今回の材料。
- カボチャ(小さいカボチャ半分くらい)
- 玉ねぎ(これは丸々1個入れます。ググッと甘くなります)
- 人参(パソコンやスマホで疲れた目にオススメ)
- セロリ(ストレスを溜めてる私にピッタリ。香り食材はストレスに強い傾向あり)
- 長芋あるいは山芋(山芋は漢方の生薬にも使われてる実力の持ち主。キレイ&元気も担当)
- えのき(きのこ類は免疫力UP食材。さらに旨味担当)
- 白ねぎ(晩秋向け「白くて辛い食材」)
- 白きくらげ(内側から潤いたいならコレ!)
1)白きくらげをたっぷりの水で戻す。20〜30分くらいでかなり膨らみます。なので、入れすぎ注意。水の中でもみ洗いし、汚れを落とす。水が濁らなくなるまで何回か繰り返す。固い石突は切って捨てる。適当な大きさに切っておく。
水に戻す前の白きくらげ。ちなみにこれで5g。
水で20〜30分戻した後の白きくらげ。柔らかくなるまで茹でて食べます。
2)野菜を切る。どれも5ミリくらいの薄めに切ります。えのきは3センチ幅くらいにザックリ。
3)玉ねぎと白キクラゲ、エノキをお鍋に入れ、ひたひたのお水を少し加える。沸騰したら弱火にして蓋をしてコトコト10分ほど煮る。(弱火にした際、表面がフツフツしてることが大事)
4)全ての野菜をだいたい層になるように入れる。人参なら人参の層、カボチャだけの層という具合に入れていく。ヒタヒタくらいになるまで水を足す。この時点であまり水を足すとゆるくなるので、出来上がってから足してた方が調整しやすいです。最後に入れたカボチャは少し水から出てます。蒸す感じになってます。
5)沸騰したら、弱火にして蓋をして煮ること20分。この時大事なのは、弱火にしても、表面がフツフツとしてること。
こんな感じに出来上がります。
6)フープロかハンディーブレンダーでポタージュに。
7)塩、胡椒で味を整える。水や豆乳を足してお好みのスープ加減にする。あれば、大さじ2ほど甘酒をプラスすると旨味と栄養もググッとアップします。(豆乳は沸騰すると分離するので、盛り付けたお皿にすこし足す方がキレイかもしれません)
8)クルトン代わりに焼き麩をフライパンで両面に焼き色がつくまで焼く。お好みでイタリアンパセリ、胡椒、豆乳などをかけ、お麩を置いて出来上がり。
我が家では、メインをジャガイモやサツマイモにしたり、カリフラワーにしたり。玉ねぎだけは必ず入れてください。ジャガイモメインの時は、色がおかしくなるので人参は入れません。ビシソワーズのイメージで白ねぎ多めに入れて、最後にオリーブオイルをたらしたり。
白きくらげはなくてももちろん大丈夫。野菜だけで十分です。
コンソメを使わずとも、野菜の甘みだけで優しい味に。
ちなみに、飾りじゃないのよ、パセリは。
パセリなどの香り食材はストレスを緩和してくれる頼もしい存在。今まで食べずに残していた方、ガンガン食べてください。ストレス蔓延の現代社会には、パセリなどの香り食材は疲れた私たちに優しく寄り添ってくれます。
どうしてもコンソメがないと!と思う方は遠慮なく入れて美味しく食べてください。
和風に仕上げたい場合は、お出汁を使うのもありです。
アレンジ自由自在。重ねて入れるだけのポタージュスープ。五臓六腑に染み渡ります。
この記事のライター
- 柴口実菜子
- 予防医学食養生士/薬膳食療法専門指導士/和学薬膳®︎博士。元グラフィックデザイナー。1児の母。ドイツ・タイでの生活から、自分でできる体調管理の大切さを痛感。マクロビオティック、薬膳を学ぶ。オトナ&コドモのカラダにやさしく、おいしく、カンタンな食を日々追及中。